よくあるご質問
Q.集塵機の静圧とは?
A.気体の流れに平行な物体の表面に及ぼす圧力で、 四方八方に均等に働く圧力の値です。単位は「kPa」で表します。
ゴム風船のように空気が静止した状態で、内部から押し出す力が静圧です。JISでは、圧力単位は「Pa」で表しますが、集塵機の静圧の表記は、一般的に「kPa」を使用します。
静圧Ps=λ(ζL/D)Pd
Pd:動圧=ρV2/2
Q:風量 =60VA ∴ V=Q/60A
λ:管摩擦係数(0.02とする)
ζ:ダクト損失係数:(ダクトホースの場合2.0~2.3程度)
L:ダクトの直管長(m)
D:ダクト径(m)
ρ:空気密度(20℃ で 1.2kg/m3)
V:管内風速(m/sec)
A:管内面積(m2)
g:重力加速度(9.8m/s2)
上記の計算式で注目して頂きたい点は、動圧※は管内風速の二乗に比例することから、風速によって動圧は変化し、静圧は動圧に左右されることがわかります(つまり管内面積が小さいほど高い静圧が必要)。
また、動圧が同じであれば、ダクト長さとダクトのφによって大きく影響を受けるということです。そして、粉塵とダクト径が同じであれば、ダクトホースが長いほど高い静圧が必要になります。
効率よく集塵する為の第二関門は、粉塵の発生源から集塵機までの距離(ホースの長さ)をどれだけ近づけるかということになります。
静圧・動圧・全圧(総圧)について補足説明
圧力は大気圧を0にとり、この基準に比較して高い圧力を「正圧何Pa」といいます。 風圧の中には「全圧(総圧)」、「静圧」、「動圧」があり、ダクト内の空気では、表面に及ぼす圧力を静圧、流速によって生じる圧力を動圧といいます。単位はPaで表示します。
静圧 (static pressure) : Ps とは、流体が実際に外界に及ぼす圧力。流速が0になる点(淀み点)での静圧を特に、淀み点圧と呼び動圧が0となるため、淀み点圧は全圧(総圧)に等しくなります。
動圧 (dynamic pressure) : Pdとは”圧”という語が使われていますが、流速(風速)による運動エネルギーの上昇分です。圧力ではないため動圧を直接測定することはできません。 総圧 (total pressure) : Ptとは、 Ps + Pd 動圧と静圧の和です。